ズボラ女の本気

自分を戒めるための記録

就活なんてクソくらえ

私が就職活動をしたのは「就職氷河期」と言われた頃でした。

3流大学だからだったのかもしれませんが、150社以上受けて内定が取れたのは僅か1社。 「海外雑貨」を扱う商社で、英語が必須、1年目からバイヤーとして海外へ買い付けに行かせるチャレンジングなベンチャー企業でした。 扱う商品がまともだったらそこで社畜と化していたかもしれません。

ただ、20代前半の女性である私に1人で男性用性欲剤及びオモチャを仕入れ、営業に行かせるのはリスクの方が大きい、むしろリスクしかないと思い辞退しました。

社名を忘れてしまったので今も存在しているのか確認が出来ませんが、一緒に内定をもらい翌週には契約が取れるまで香港から帰ってくるなと言い渡された彼は元気にやっているだろうか…。

その後、着々と卒業が近付いてきて藁にもすがる思いで仲良くさせていただいていた先生に話をしてみました。

するとオーストラリアで1年間、ボランティアVISAで行く仕事あるよとの話が。 たまたま先生にその団体の偉い人とのパイプがあったため募集は締め切られていたけれど無理矢理ねじ込んでもらいました。

4年間、真面目に授業を受けていて本当に良かった。

帰国後、既卒3年以内は「新卒」と言う都合の良い言葉を信じて「新卒」として就職活動を再スタートしました。

オーストラリアでの経験を生かして働こうと留学生の斡旋をする会社や、訪日旅行を扱う旅行会社に絞ってエントリーしましたが、面接でことごとく落とされました。

「なぜ大学卒業後、就職しなかったのか?」 まずこの質問に上手く答えなければならず、次にオーストラリアでの経験が遊びでないことをしっかり説明できなければスタートラインに立たせて貰えないのです。

もちろん馬鹿正直に内定もらったけど辞退した話はしていません。

「大学院への進学を考えていたけど、就職せざるを得なくなった。しかし就職活動を始めるには遅すぎて、研究内容の異文化交流と語学研究が学べるので授から推薦していただいたプログラムに参加した」とそれらしくなるように答えを作って行きました。

ただ、面接官は納得してなかったようです。 本当の新卒の子たちとの温度差を感じます。

「どうせワーホリで遊んできたんでしょう?」 とでも言われているかのような質問ばかりでした。

帰国して3ヶ月が経ち、貯金がなくなってきて就活なんてクソくらえと自暴自棄に入りました。 この際バイトでもいい、とりあえず働かなければと正社員にこだわらず派遣に登録したり、バイトの求人を探したりしました。

ある派遣会社に登録し、程なくして無事に勤務先が決まりました。

念願の訪日旅行を扱う会社でした。 社会人経験がないのに拾ってもらえて本当にありがたかったです。

既卒の就職活動は氷河期の時と変わらないくらい、寧ろそれ以上に辛かったです。 企業側からしたら既卒と新卒を天秤にかけると、新卒の方が良いに決まっています。 既卒3年以内新卒扱いと言う言葉を真に受けていた私がアホでした。

派遣社員ではありましたが、一からノウハウを教えてもらい「無知の足手まとい」から「いないとちょっと困る奴」くらいにまで成長したと思います。

契約社員の話も出ていたのですが、諸事情で転職しました。 転職先では正社員として勤務し、夫さんと結婚しました。

就職活動中、人格否定されているようで気が滅入りましたが、今となっては落としてくれてありがとうとお礼を言いたいです。 そしてあのとき「就活なんてクソくらえ」と自暴自棄になった自分を褒めてあげたいです。